2021年10月25日月曜日

松下眞一の《音楽法要》

  いや、これが聴けるとは……。ずっと聴いてみたいと思っていたのだ:https://www.youtube.com/watch?v=qxmjv8yHnQY

作曲者の松下眞一(1922-90)の「現代音楽」作品は楽譜や録音であれこれ親しんできたのだが、彼の重要な創作領域たる宗教音楽については、これまでほとんど触れる機会がなかったのである。それだけにこの録音はまことにありがたい。

 松下眞一は生前、ある時期まで実に華々しい活動を繰り広げていたのだが、私が彼に興味を持ち始めた1980年代半ばにはもはやほとんど隠遁状態にあった。それゆえ、その作品に触れるにはもっぱら楽譜に頼るしかなく(種々の音盤もことごとく生産中止だった)、その状態が長らく続いたのである。

 が、今世紀に入ってから過去の音源が少しばかりCDで復活し、また、それ以上にYouTubeで少なからぬ作品が聴けるようになった。おかげで松下作品をいっそうよく楽しめるようになったわけだが、この人に対して先入観を持たない若い聴き手の感想を聞いてみたいところだ。


 松下眞一の管弦楽曲《星たちの息ぶき》:https://www.youtube.com/watch?v=IuO0GJgxaiI

詩情溢れる名作である。手持ちのスコアを見ると、「1983.11.12」と日付が記してあった。当時、このスコアを読みながら、「ああ、何てすてきな音楽なんだろう。いつか音が聴ければなあ」と思っていた。そして、実際に聴いてみると、まさに期待通りの音楽であった。こうなると、「ああ、いつか実演が聴ければなあ」と欲が出てくる。