2021年2月16日火曜日

モーツァルト/サン=サーンス/ラヴェル

 いくら名演奏家が動員されたとしても、たとえば、モーツァルトだけ、あるいはベートーヴェンの作品だけで構成されたような演奏会には私はもはや全く出かける気がしない(よほど聴きたいピアニストの演奏会ならば話は別だが、それでもよほどのことがない限りは……)。が、そこに何か関連する他の作曲家の作品を加え、何らかの「主題」をもたせた演奏会ならば、たとえ一流の演奏家によるものでなくても、企画の内容次第で喜んででかけるだろう。

 たとえば、モーツァルト。今年はサン=サーンス・イヤーなので、モーツァルトを深く愛したこの作曲家の作品、そして、その両者から強い影響を受けているラヴェルの作品を上手く組み合わせれば、何とも魅力的な演奏会になるに違いない。必ずしもマイナーな作曲家を取り上げなくとも工夫次第で面白いことはできるはずだし、まして、そこにほとんど誰も知らない作曲家の優れた作品を加えればいっそう企画の幅は広がるだろう。